【Kunio Gallery 今期の展示】
The 2nd Anniversary
「佐藤邦雄・松村太三郎・薮内正幸のどうぶつ展」
2008.7.3(木)-9.30(火)
お陰さまでクニオギャラリーは7月7日、2周年を迎えます。
今回は山梨県八ヶ岳にある「えほん村」と「薮内正幸美術館」の共同企画です。
佐藤の擬人化した動物たちの世界・造形作家・松村太三郎の木のぬくもりある動物たち・
リアルに動物を表現する薮内正幸の3人展です。
それぞれの動物たちをお楽しみ下さい。


併せてえほん村アートギャラリーでも佐藤邦雄の原画展を開催
いたします。

Kunio Gallery
松村太三郎さんの作品との出合い
僕の若い頃、デザインの情報を得るのは月刊誌「アイデア」と「デザイン」でした。
あの頃、「アイデア」で芸術大学の卒業制作の選抜を掲載していました。
そこで松村さんの卒業制作の作品を見ました。
沢山の作品の中で、松村さんの作品は一番印象に残っていました。
数年後、僕がイラストレーターとして勤めていた会社のチーフイラストレーターだった
村上五朗さんより紹介していただきました。
その後、松村さんは絵本作家の奥様とドイツへ行き、ドイツでの絵本作品を
五朗さんに見せてもらいました。
帰国後、八ヶ岳に日本で初めてのえほん図書館を併設した「えほん村」を造られ、
そのギャラリーで2回展覧会をさせていただきました。
そして、今回の展覧会をお願いをしたところ、快く引き受けていただき、感謝しております。
自然の中の「えほん村」さんはホッとする素晴らしい所です、ぜひ行ってみて下さい。
薮内正幸さんの作品との出合い
僕が薮内さんの作品を初めて見たのは、本屋の絵本コーナーでした。
「どうぶつのおやこ」という絵本でした。
動物をリアルに描く人は沢山おられますが、薮内さんの絵はそんな動物とは違っていました。
動物には生きる為に他の動物を食べたり、厳しい自然の一面と
親が子に対する深い愛情の一面もあります。
薮内さんの絵はその愛情の面を強く感じさせました。
僕は子供に買って帰りましたが、子供より僕が喜んで見ていました。
この人は動物を描くのが本当に好きなんだろうなあという事が伝わってきました。
今でもこの絵本が売れ続けている事に納得です。
残念ながら薮内さんは亡くなられておりますが、
今回、このように同じ空間で作品を展示出来ることを嬉しく思っております。

2008年7月2日 佐藤邦雄


松村太三郎 Tasaburo Matumura            

邦雄さんのユーモラスで温かみのある細美に描かれた動物たち。
そして、薮内さんの本当に動物を知り尽くした、繊細で一瞬の表情を
とらえた動物たち…。当時、大学を卒業して間もない私がショックを
受けた作品群でした。
3人が一緒に出会う機会は残念ながらありませんでしたが、
30有余年過ぎた今日、このような形で展示会を開くことができたと
いうことは本当に嬉しいことであり、楽しみでもありました。

2008年7月2日 松村太三郎


略歴
奈良県に生まれる。
京都教育大学 特修美術学科構成専攻卒
1970年 デザインスタジオ≪サムシングエルス≫設立
     木製玩具デザイン製作会社≪ワッチマン≫設立
     ナショナル・サントリー・ビッグジョン・大阪ガスなどのデザイン、
     イラストレーション、モニュメントの制作を担当する。
     同時に【木】に興味を持ち当時では珍しい木製の筆箱、木製のパズルなどをデザイン制作する。
     初めての絵本「まほうばこの おじさん 至光社刊」発表
     その後 「空のぺんきやさんシリーズ 偕成社刊」でTVで取り上げられ放映される。
1977年 絵本制作と自信の芸術活動のキッカケを求めて 西ドイツ(当時)に渡る。
     南ドイツ フライブルク、アウグスブルク、ベルクハイムなどに住まいしながらスケッチ、絵本の制作にはいる。
1981年 スイス NORD-SUD社より絵本デビュー
1982年 帰国後 東京で絵本制作 帰国後に数々の絵本を発表する。
     ・フレーベル館「迷路シリーズ もりをぬけて ふしぎなめいろ」など
     ・「かいじゅうシリーズ」(松村雅子 作)他 多数
     ・チャイルド社 ファンタジー作家クヌー・ホルストと組んだ
     ・「あなあきの家」「あらしのおはなし」など
     ・ドイツで創案し(松村雅子 作・松村太三郎 画)発表した
     「ふたつのたいようと ほしくずのぱん」ひかりのくに刊はロングセラーになる。
1983年 東京より家族ともに 八ヶ岳へ移住
1984年 妻 松村雅子とともに「図書館えほん村」をOPEN。
     当初、日本で初めての「絵本専門の図書館」という事で 多くの取材を受ける。 併設して「造形教室」を開講
1985年 TV「遠くへ行きたい」放映・ブックローン出版「森へいこう」(松村雅子 作・松村太三郎 画)発表
1986年 八ヶ岳の地形を活かし「虫の目ハイキング」「木の又織り」「蜘蛛の巣織り」などを考案し 
     造形教室ブームの火付けとなる。
     NHKドキュメント「こどもたちは 今!」放映  ★放映内容「迷路を作ろう!」
     また木のモニュメントを 次々と制作発表
     ・大阪ガス「パレット」にて 『ハローライトマン』
      ・トイレットペーパーホルダー『サイクリングマン』は東急ハンズ審査員特別賞を受賞する。
1987年 富山市 北陸銀行本店にて『大型しかけ時計&壁面モニュメント』制作発表
1988年 東京・日本橋高島屋5F「子供のフロア―」にて『動く壁面モニュメント』制作発表
1989年 広島市・子供服専門店「しんや」店舗デザインとオルゴールモニュメント制作発表 
町の顔となる。
1991年 手狭になった図書館えほん村を 現在地に移す。
     絵本原画展示スペース「村のギャラリー」OPEN
1992年 絵本図書館スペース「ストーリィ館」を開館
1993年 「マリオネットシアター」を 松村太三郎自ら設計・施工する。
     日本で初めてのマリオネット専門のシアター完成
     劇団設立 
1994年 マリオネット人形劇の普及のために「えほん村人形劇団」設立
     ・ドイツ・アウグスブルク人形劇団第1回目交流
     ・舞台機構とマリオネット操作棒構造を 自ら学ぶ
1995年 ドイツ・アウグスブルク人形劇団第2回目交流
     ・松村雅子と人形劇団員(子供の部) マリオネットの操作と演技を学ぶ
1996年 ドイツ・アウグスブルク人形劇団第3回目交流
     ・舞台監督とともにマリオネット劇場の構造を学ぶ
1997年 『ミニマリオネット・シアター 赤ずきん』が東急ハンズ・プランニング賞を受賞
1994年〜 取り組んでいる『ミニマリオネット・シアター』シリーズが えほん村で人気を博する。
えほん村入館者数が6万人を上回る。
      ミュージカル・マリオネット「ホレおばさん」「魔法の森で」(脚本 松村雅子)制作発表
      木のマリオネット制作と「ミニシアター」をライフワークにする。
1996年〜 マリオネット移動舞台完成
     ・横浜ハウスクエア クリスマス公演「三匹のヤギのガラガラドン」
     ・勝沼ワイナリーホール「セロヒキのゴーシュ」 他 出張公演多数
1999年 シチズン・リズム時計とタイアップ『森の時計シリーズ』に取り組み好評を博する。
2000年〜フレーベル館事業部と『えほん村 木のシリーズ』松村太三郎オリジナル木の家具を製作
独自の世界を表現しつづけている。 太三郎オリジナル木の家具は フレーベル館を通じて
     日本中(沖縄を除く)の保育園・幼稚園に温かな木の空間を提供し続けている。
2002年 松村太三郎のオリジナル木の家具を『ファニチャアート』と称してASDにて制作発表 


    松村太三郎のオリジナルな木のアートは 子供病院や歯科診療所、および
    子供服専門店、偕成社キッズパーク、商店などで オリジナル看板モニュメント、   
    時計モニュメントや ファニチャアート または絵本的生活空間の提案まで 
    幅広くディスプレイされています。
    特にイスは『どうぞのイス』と呼ばれ、無味乾燥なオフィスや アスファルトの商店
    の通りに置かれ 道行く人に喜ばれています。

・ 大阪、天満橋胡麻問屋の『胡麻アザラシのどうぞのイス』『ぞうどのポストゾウ』
・ 名古屋もしもしクリニックの『待ち合わせくまさんのベンチ』他
など全国で見ることが出来ます。


大人気のポストマンは 今も順番待ちで制作られています。
ポストマンは保育園や こども病院、子供の本屋さんで大変な人気モノです。
会いたい方は ご自分の住んでいる場所に一番近いポストマンがいる場所をそっとお教えします。



薮内正幸 Masayuki Yabuuchi              

【佐藤邦雄・松村太三郎・薮内正幸のどうぶつ展によせて】

誰もが一度は目にしたことのある、邦雄さんの動物たち。
誰もがついつい手を触れたくなる、太三郎さんの動物たち。
お2人により生み出されたたくさんの動物たちとともに、
薮内の作品をご一緒する機会をいただきましたこと、
心より光栄に思っております。
奇しくも揃って関西出身の3人、それぞれ表現は違えども、
動物に対する愛情は一緒です。
この度の3人展を通して、ヒトと動物たちが共存する、
本当の意味での豊かな世界が訪れる日を願っております。

2008年7月2日 薮内正幸美術館 館長 藪内竜太


略歴
1940年 大阪生まれ。
出版社勤務を経てフリーランスに。
1973年 サントリーの愛鳥キャンペーン新聞広告で度朝日広告賞第2部グランプリ。
1983年 「コウモリ」(福音館書店)で第30回サンケイ児童出版文化賞。
1989年 「日本の恐竜」(福音館書店)で第9回吉村証子記念日本科学読み物賞受賞。
1975年 記念切手「自然保護シリーズ・アホウドリ」を描く。
2000年 逝去
【主な出版物】
絵本に
「どうぶつのおやこ」(1969・福音館書店 刊)
「しっぽのはたらき」(1969・福音館書店 刊)
「こうていぺんぎん」(1970・福音館書店 刊)
「どうぶつのおかあさん」(1977・福音館書店 刊)
「なにのこどもかな」(1981・福音館書店 刊)
「どうぶつしりとりえほん」(1996・岩崎書店 刊)
挿絵に
「くちばし」(ビアンキ 1965・福音館書店 刊)
「グリックの冒険」(斉藤惇夫 1970・牧書店 刊)
「冒険者たち」(斉藤惇夫 1972・牧新社 刊)
「ガンバとカワウソの冒険」(斉藤惇夫 1973・岩波書店 刊)
「広辞苑」(岩波書店 刊)
「ネコの手」(日高敏隆 1981・岩波書店 刊)
「モグラのせいかつ」(今泉吉晴 1982・岩波書店 刊)

図鑑に
「世界哺乳類図説」(今泉吉典・小原秀雄 1966・新思潮社 刊)
「世界の生物 分類と飼育1〜10」(1977-1991 東京動物園協会)
「野や山にすむ動物達」(岩崎書店 刊)
「野鳥の四季」(1982・講談社 刊)
「野鳥の図鑑」(1991・福音館書店 刊)
「古脊椎動物図鑑」(鹿間時夫 1979・朝倉書店 刊)
など、著書多数。